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水道国際協力検討委員会情報
平成19年度水道国際協力検討委員会事業について
1.事業の背景及び目的
世界の飲料水の普及率は、77%(1990)から83%(2002)に増加したものの、いまだに未普及な人口は2002年現在11億人である。このような国々では栄養水準の低さも伴い、毎年600万人以上の乳幼児が水系感染症及びこれに関連する疾病等で死亡している。また水系感染症の問題の他に、近年ではバングラデシュ等では地質由来とされる飲料水のヒ素汚染によるガンの発生を含む健康影響が問題となっている。
2000年には、2015年までに国際社会が達成すべき明確な目標として国連ミレニアム開発目標(以下MDGs)が定められた。MDGsのターゲット10として、「2015年までに、安全な飲料水を継続的に利用できない人々の割合を半減する」ことが採択された。2003年8月には、日本の新ODA大綱として、重点地域として、アジア地域が挙げられ、日本と密接な関係を有し、日本の安全と繁栄に大きな影響を及ぼし得る地域であるとしている。第4回世界水フォーラム(2006年3月)にて、わが国のODAの新たな政策として、「水と衛生に関する拡大パートナーシップ・イニシアティブWater and Sanitation Broad Partnership Initiative (WASABI) 」が提唱された。WASABIの中で、わが国の水と衛生に関する豊富な経験、知見や技術を活かし、国際機関、他の援助国、NGO等と連携しつつ、開発途上国の自助努力を一層効果的に支援することを提唱している。
平成19年4月に、水道3団体((社)日本水道協会、(社)日本水道工業団体連合会、(財)水道技術研究センター)により「水道国際貢献推進協議会」が設立されたところである。本協議会は、厚生労働省の掲げる水道ビジョンの国際貢献を推進するために設置された組織である。本協議会の活動により、安倍総理を議長として設置されたアジアゲートウェイ戦略会議がこの5月にまとめた「アジアゲートウェイ構想」に水道分野が盛り込まれることとなった。
このような国内外の水道分野の国際協力の動きの中で、水道分野の企画立案及びその具体的案件形成を目指して厚生労働省は、昭和59年度より、開発途上国に対する国際協力を積極的に推進すべき保健衛生福祉分野(水道分野を含む)につき、国際協力の効果的推進及び開発途上国の社会開発に資することを目的として、開発途上国における実情及びニーズを把握するための調査及びそれに基づく官民協力による国際協力の進め方の検討を行ってきた。
平成19年度水道国際協力検討委員会事業を実施するに当たっては、前身の事業の実績・知見を活用しつつ、ならびにWASABIに示された政府方針や厚生労働省のこれまでの検討との整合性に配慮し、具体的案件形成を目指して行うことが必要である。
2.平成19年度に取り組む事業
(1) 中華人民共和国水道セミナー開催による官民連携の推進
水道分野における当該国の課題等の解決のための方策を討議するために当該国にて現地セミナーを開催し、日中の水道分野の協力のあり方をとりまとめる。この際、水道国際協力検討委員会にてセミナー内容等を検討しつつ、セミナー後をにらんだ今後の日中間の官民連携を推進することとする。また、本セミナーの討議結果を踏まえてフォローアップの現地調査を行うこととする。
(2) 水道国際協力検討委員会の調査結果に係る情報提供事業の推進
上記事業の進捗並びに得られた結果等をホームページ、メーリングリストを活用して日本の水道事業体(や企業)等に広く情報を公開することとする。